2017年 大学実就職率ランキング
<表の見方>
▼表は各大学の発表による2017年の就職状況。卒業生のいない新設大学と、医学部・薬学部の単科大学を除き、大学通信が各大学にアンケートを実施(有効回答:572大学)。
▼実就職率(%)は、就職者数÷〔卒業(修了)者数-大学院進学者数〕×100で算出。大学院への進学者数が未集計の大学は、実際の実就職率が掲載している率より高いことがある。文部科学省では、就職率を「就職希望者に占める就職者の割合」で算出することを推奨しているため、各大学が公表している就職率と異なる場合がある。データに一部の学部・研究科を含まない大学がある。
▼データ未回答、または未集計の大学は掲載していない。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。
▼大学名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立。*印はデータに大学院修了者を含んでいることを表す。所在地は大学本部の所在地で学部の所在地と異なることがある。
■卒業生数100人~500人未満
(クリックで拡大)
卒業生数100~500人未満の大学では大阪総合保育大がトップで、富山県立大、鳴門教育大、ノースアジア大、豊田工業大と続きました。大阪総合保育大の実就職率は100%でした。全体では看護や薬など医療系の単科大の就職率が高いのが特徴です。富山県立大と豊田工業大は工学部の単科大です。
近年は景気の回復により、受験生のあいだで文系学部の人気が高まっていますが、不況の間は就職に強い理系が人気となる“理高文低”の状況が続いていました。ランキングを見るとやはり理系学部や医療系学部の就職への強さがわかります。
■卒業生数500人~1000人未満
(クリックで拡大)
卒業生数500~1000人未満では、トップは東北工業大、2位が新潟医療福祉大、3位が福岡工業大、4位が女子栄養大、5位が岐阜聖徳学園大となりました。ここでも理系は強く、理工、医療などの学部がある大学が強いことが分かります。その中で女子大も健闘しています。4位の女子栄養大、6位のノートルダム清心女子大など4大学が入っています。
保育や栄養など資格と結びついた学部が多いことも、女子大の就職率が高い理由だと見られます。
■卒業生数1000人~2000人未満
(クリックで拡大)
卒業生数1000~2000人未満では、トップは金沢工業大、続いて福井大、日本福祉大、愛知工業大、大阪工業大と続き、首都圏以外の工科系大学の強さが際立ちます。就活(就職活動)では、東京などに本社がある大企業を訪れる機会が多くなり、距離的には不利な面もたくさんあります。そういった面からも危機感が深く、企業を大学に招いて説明会を実施したり、東京などに就活バスを無料で出したりしてサポートしています。
また、愛知の大学は地元トヨタ自動車が好調なことで、関連する製造業などの採用が活発だということもあり、上位に来ていると見られます。
■卒業生数2000人以上
(クリックで拡大)
卒業生2000人以上の大規模な大学では、トップは芝浦工業大で、2位に東京都市大、3位に東京理科大、4位に名城大、5位に千葉工業大が入りました。ここにも理工系の大学が上位に多くなっています。
国立大も数多く出てきますが、教育系、工学系、医療系の学部を設置しているところが多く、これは例年の就職率が高い学部でもあり、大学全体でも高い就職率につながっていると見られます。